離婚後の戸籍と住民票について、確認しておきたいこと
離婚後の戸籍と住民票について、確認しておきたいこと
離婚のことを考え始めると、これからどうなるのだろう、と不安に感じることがあるかもしれません。特に、これまで当たり前だった自分の名字や住所、それが役所の手続きでどう変わるのか、難しそうに思えるかもしれませんね。
戸籍や住民票は、私たちの身分やどこに住んでいるかを示す大切な情報です。離婚によって、これらがどうなるのか、確認しておきたい大切なポイントをまとめてみました。一つずつ、落ち着いて見ていきましょう。
戸籍はどうなるのでしょうか?
戸籍とは、その人がいつ生まれて、誰と結婚して、今は誰と同じ家族として登録されているか、といった情報が記録されている大切なものです。ご夫婦の場合、多くは夫を筆頭者とする戸籍に、妻として入っているかと思います。
離婚すると、夫婦は別々の戸籍になります。選択肢は主に二つあります。
- 結婚前の元の戸籍に戻る
- ご自身が結婚する前にいた、ご両親などがいる戸籍に戻る方法です。
- もし、ご両親の戸籍がすでになくなっている場合などは、この方法は選べないこともあります。
- 新しい戸籍を自分で作る
- ご自身を筆頭者とする、新しい戸籍を一人で作る方法です。
- 新しく作る戸籍の本籍地(その戸籍が保管される場所)を、自由に決めることができます。実家や、今住んでいる場所など、ご自身で選びます。
どちらの方法を選ぶかによって、手続きの書き方が少し変わります。離婚届を提出する際に、どちらにするか決めておく必要があります。
もし、結婚前の戸籍に戻っても、お子さん(未成年)は原則として夫の戸籍に残ります。お子さんを自分の戸籍に入れたい場合は、別途手続き(入籍届など)が必要になります。
住民票はどうなるのでしょうか?
住民票とは、今、どこに住んでいるか、という情報が記録されているものです。行政サービスを受けるために、とても大切な情報です。
離婚によって、すぐに住民票が変わるわけではありません。住民票の変更が必要になるのは、住所が変わる場合です。
- 離婚後も同じ住所に住み続ける場合:
- 原則として、住民票の変更手続きは必要ありません。
- ただし、世帯主が変わる場合などは、役所で手続きが必要になることがあります。
- 離婚を機に別の場所に引っ越す場合:
- 新しい住所に住み始めてから14日以内に、役所で住民票の移動手続き(転出届、転入届)が必要です。
住民票は「どこに住んでいるか」を示すもの、戸籍は「誰と家族になっているか」を示すもの、と考えると分かりやすいかもしれません。二つは連動していますが、手続きは別々に行う場合が多いです。
確認しておきたいことリスト
離婚後の戸籍と住民票について、準備を進める上で確認しておきたいことをリストにしてみました。プリントアウトして、一つずつチェックしてみてください。
- [ ] 離婚後、戸籍をどうするか決める(結婚前の戸籍に戻るか、新しい戸籍を作るか)
- [ ] 新しい戸籍を作る場合、本籍地をどこにするか考える
- [ ] 離婚を機に引っ越すかどうか決める
- [ ] 引っ越す場合、新しい住所を確認する
- [ ] 役所の窓口で、必要な手続き(戸籍、住民票など)について質問してみる(事前に電話で予約が必要か確認すると良いでしょう)
- [ ] 手続きに必要なもの(本人確認書類、印鑑、離婚届受理証明書など、役所から案内されたもの)を確認する
これらの手続きは、役所の窓口で行うことがほとんどです。インターネットで調べるのが難しくても、役所に行けば担当の方が丁寧に教えてくれますので、安心してください。
焦らず、一つずつ整理しましょう
戸籍や住民票の手続きは、普段あまり馴染みがなく、難しく感じるかもしれません。でも、これはご自身のこれからを大切に守るための大切なステップです。
一人で全てを抱え込まず、不安なことは役所の窓口で尋ねるなど、周りの力を借りながら進めていきましょう。
この情報が、少しでもお役に立てれば幸いです。ご自身のペースで、一歩ずつ準備を進めていってくださいね。