離婚を考え始めたら、まず確認したい「お金のこと」リスト
離婚を考え始めたら、お金について確認してみましょう
離婚のことを考え始めると、これから一人で暮らしていけるのか、お金のことが一番心配になるかもしれませんね。何から手をつければ良いのか分からず、不安でいっぱいになるのは自然なことです。
でも大丈夫です。このサイトでは、あなたが今、何を考え、何を準備すれば良いのかを、一つずつ整理するためのお手伝いをしたいと思っています。
ここでは、特に皆さんにとって心配の種になりやすい「お金」について、まず確認しておきたい項目をリストにしました。難しく考える必要はありません。まずは、今の状況を知ることから始めてみましょう。このリストを見ながら、ゆっくりと確認してみてください。プリントアウトして書き込んでみるのも良いかもしれません。
まず確認したい「お金のこと」リスト
離婚後の生活を考える上で、お金のことはとても大切です。今の状況と、これから必要になるかもしれないお金について、順番に整理してみましょう。
1.今の収入を確認する
まず、あなたが今、どんな収入があるか書き出してみましょう。
- あなたの年金:将来もらうことになる年金の見込み額など、分かっている範囲で確認してみましょう。
- 貯蓄からの取り崩し:もし今、貯蓄を取り崩して生活しているなら、その金額はいくらくらいですか?
- その他:もし他に収入があれば、それも加えてみましょう。
2.今の支出を確認する
次に、今の暮らしで何にどれくらいお金を使っているか、考えてみましょう。
- 食費:ひと月あたり、食料品などにどれくらい使っていますか?
- 水道光熱費:電気、ガス、水道の料金は?
- 住居費:もし家賃やローンの支払いがあれば。
- 通信費:電話代、インターネット代など。
- 医療費:病院にかかるお金、薬代など。
- その他:交際費、趣味、保険料など、生活に必要なその他の費用。
完璧でなくて大丈夫です。「だいたいこれくらいかな?」という金額を書き出してみましょう。これが、今のあなたの生活にかかっているおおよそのお金になります。
3.夫婦の財産を整理する
結婚してから夫婦で協力して築き上げてきた財産(これを「共有財産」といいます)について、どんなものがあるか確認してみましょう。
- 預貯金:夫婦それぞれの名義や、共同名義の銀行預金や郵便局の貯金など。通帳やカードなど、手がかりになるものを探してみましょう。
- 保険:生命保険や学資保険など、貯蓄性のある保険。保険証券を探してみましょう。解約した場合にいくら戻るか(解約返戻金)なども分かると良いですが、今はあるかないかを確認するだけでも大丈夫です。
- 不動産:住んでいる家や土地など。登記簿謄本などがあれば確認できますが、まずは「家と土地がある」ということが分かれば十分です。
- 車:夫婦どちらかの名義になっている車など。
- その他:株や投資信託、退職金なども、共有財産となる場合があります。
すぐに全てを正確に把握するのは難しいかもしれません。まずは、「こういうものがあるな」というリストを作るところから始めてみましょう。
4.年金について確認する
離婚する際に、夫(または妻)が納めた厚生年金などを、一定の割合で分けてもらうことができる制度があります。これを「年金分割」といいます。
- あなたが専業主婦だった期間があれば、年金分割によって将来もらえる年金が増える可能性があります。
- すぐに手続きが必要なわけではありませんが、「年金分割というものがあるんだな」ということだけ知っておきましょう。詳しいことは、落ち着いてから専門家などに相談することもできます。
5.これからかかるお金を考える
もし離婚することになったら、どんなにお金が必要になるか、ざっくりと考えてみましょう。
- 新しい住まい:もし今の家を出るなら、新しい家を探すためのお金(敷金、礼金、引越し代など)や、これからの家賃やローンの支払い。
- 一人暮らしの生活費:2で確認した今の支出を参考に、「一人になったらこれくらいは必要かな」という金額を想像してみましょう。
- その他:家具や家電を揃える費用など、一時的に必要になるお金があるかもしれません。
これも正確な金額でなくて大丈夫です。「これくらいかかるかな」とイメージしてみることが大切です。
まとめ:まずは「知る」ことから始めてみましょう
「お金のこと」と聞くと、難しそうで目を背けたくなってしまうかもしれません。でも、不安の一番の原因は、「分からないこと」にある場合が多いのです。
このリストを見ながら、今のあなたの状況や、夫婦の財産について「知る」ことから始めてみてください。すぐに完璧に把握できなくても、大丈夫です。一つずつ、あなたのペースで確認していきましょう。
このリストが、あなたがこれからどうしていくか考えるための、小さな一歩になることを願っています。一人で抱え込まず、少しずつ整理していきましょう。